愛宕山という山名は全国に数多く、北摂地区でも地図から拾ってみるだけで3山ほどありますが、
地図から想像する限り、すべて里山風のマイナーな山のようです。
今回は、兵庫県宝塚市・川西市の市界に位置する愛宕山(写真@)へ、阪急宝塚線の雲雀丘花屋敷駅から登ることにします。
駅の東口を出ると阪急バスの停留所があり、愛宕原ゴルフ場行きのバスに乗ります。
バスは閑静な住宅街の中を通ってしだいに高度を上げてゆき、石切山の麓にある宝塚造形芸術大学や満願寺の前を通過して10分すこしで、
終点の愛宕原ゴルフクラブの駐車場の隅に到着します。このゴルフ場は古くから開設され、近辺では由緒ある名門コースの1つです。
愛宕山へは、左奥のゴルフコースに伸びる舗装した道路を進んでいきます。15分ほど歩くとゴルフコースに出ます。
ミドルホールのティーグラウンド横を抜け、モノレールカートやプレーヤーの打球に注意しながら別のショートホールの右脇を通ると、
ティーグラウンドの奥に出ます。(写真A)舗装路はここで終わりです。
休憩のポーズでティーショットを拝見?し、左奥の雑木林の中の足もとの悪い陰気な山道を50mほど進むと、
小さな峠となり、右手に「兵庫縣」の掲示する古びた立看板が現われます。(写真B)
この峠から、20m進むと愛宕山への分岐にでます。(写真C)分岐といっても登山道がある訳でも無く、
道標も何もありません。日頃の山歩きの”勘”で右側の薮の中へ入って行きます。
(写真D)のような「けものみち」の中をヤブこぎしながら高い方へ、高い方へ東の方角へと進んでいきます。
クモの巣に顔面を洗われながら、あちらこちらに倒木がある小さなピークに出ます。
周りは高い樹木に囲まれていて、見晴らしは全くありません。
道なき道をいったん下り、登り返すと、愛宕山の山頂に出ます。(写真E)ここも展望は全くききません。
高い樹林に囲われるようにして、2基の灯篭と落ち葉に埋もれた石段らしきものが、時の経つのを忘れひっそりと佇んでいるだけです。