兵庫県三田市と篠山市の市界に位置する虚空蔵山(写真@)へはJR福知山線(JR宝塚線)の藍本駅から手軽に登れます。
駅を出て細い街道を左に行くと数分で右側に「酒垂神社」があり、その先には左手にJRの踏切りがあります。
踏切りを渡ったところには最後の自動販売機があるので缶入り飲料を補給しておきます。
元の道まで戻って50mくらい行くと右側に田んぼの中にまっすぐのびる道があります。(写真A)
この道を10分くらい歩くと右側に溜池の「中の池」のたもとに着きます。池の向こうには虚空蔵山が聳えています。
池の縁を通り左手の舞鶴自動車道のガードを潜って左折すると、右側に登山口の標識があります。
舗装路はここまでで、山道に入っていきます。
右側に小さな沢を見ながら林の中を進んでいくと、沢の中に「石舟」という虚空蔵堂へお参りする人のための手を清める
小さな岩が現われます。水場はここが最初で最後です。この辺り、ルートは明解ですが、
足もとには所々に大きな石がゴロゴロ転がっていて歩きにくい登山道です。
湿っぽい暗い林の中をどんどん高度を上げていくと、小さな「灯篭」がポツンと現われ、「虚空蔵堂」への石段を登ります。
「虚空蔵堂」(写真B)は堂々とした立派な造りです。正面には記帳用のノートとスタンプが置いてあり、中を覗くと
地元の登山者に結構人気のある山であることが窺えます。
境内の少し朽ちかけたベンチで一服したのち、お堂の右側から登り始めます。キツイ登りですが、僅かな距離ですので大したことはありません。
道が平坦になって一息ついた頃、道端にひっそりと「役行者」の石像(写真C)が祀られている小さな祠が現われます。
落ち葉のクッションが心地よい、尾根筋をしばらく歩くと最後の登りにさしかかります。
きつい勾配ながら、登るほど南側が開けて見晴らしも良くなってくるので、休み休み周囲を眺めながら進んでいきます。
立杭からの登山道と合流し、稜線に出て再び林の中を進みます。
突然、正面に大きな岩が現われますが、右側をすり抜けます。振り返ると巨大な露岩の上(写真D)に出ます。
ここからは北側を除いて眺望がとても素晴らしく、生駒方面から六甲、播磨灘、播州の山並みまで広く見渡せます。
眼下の立杭の町並みもきれいです。
露岩から頂上(写真E)までは30秒で到着です。
頂上の西側には休憩用の小さな木製のテーブルが設置されています。このテーブルの奥には1人が立つことの出来る岩があります。
恐る恐る岩の上に立つと、北側の山々、ミニ槍ヶ岳の風貌のトンガリ山、丹波の明峰、白髪岳などがよく見えます。